
長く生き続けておられる末期癌の先輩がたくさんいる。 その事実を励みに 歩きつづけようと思う。
脊椎の骨転移の激しい痛み 秋口から傷み始めた骨転移 が、初冬を迎える頃には、 強い痛み止めなしには耐え きれないほどとなった。 痛みどめを飲むと、内蔵が 重く全身倦怠感を伴うので できるだけ使いたくなかっ のだけれど、それなしでは 夜も眠れなくなっていた。 夜も昼も・・沢山夢をみた。 祖母の夢が多かった。 夢の中の祖母は私の傍で、 優しい瞳で見てくれている のに、私はいつも泣きだし てしまって目が覚める。 夢の中で私はいつも17歳 の高校生で、ちょうど障害 を持つ私の姉が養護学校を 卒業し、でも次の行き場 所が決まららずにいた頃。 障害者の成人施設は絶対数 が足りず、緊急性のある人 から順に入れるのだと両親 から聞いて、私は大学を家 から通える学費の安い所に 絞った。 県外の大学に、一緒に進学 しようとずっと一緒に頑張 ってきた大切な人がいた。 将来の淡い夢も、乙女の夢 も現実の前には儚かった。 仕事の忙しい両親には話せ なくて、祖母にだけ打ち明 けていた夢だったこともあ り、私は自分の進路変更へ の苦い思いを祖母に素直に 打ち明けた。 「大丈夫、神様はいるから、 みんな上手くいくよ。」 といってくれた祖母が、家 の裏倉庫で自死をしたのは その年のクリスマスイブの 夜だった。 プレゼントを手に、祖母の 姿を探した私は発見者とな
った。 しっかりとマスクをして、 何重にも下履きをかさね、 足をみずから紐で結んだ 祖母の姿が脳裏に蘇る。 と、同時に、夢の中の祖 母は変わらず優しい目で 私を癒してくれた。 「もうすぐ、そっちへ私 もいくから。いったら、 いっぱい謝るから。。」
「ごめんねばあちゃん。あんなふう に行かせてしまって。」 夢と現実が混ざり合って 朦朧とした頭で、祖母に 話かけた。何度も見る同 じ夢の中で祖母を追った。www.kan-clinic.jp2 Users 菅典道クリニック│癌性胸水、腹水、肝転移│京都市http://www.kan-clinic.jp外科医として約35年、がん治療(外科手術だけでなく、抗癌剤治療、免疫療法)を行って来ました。癌の外来化学療法を中心とした保険医療も行っており、更に通院困難な方への在宅治療も承っております。乳がん健診や免疫治療・治療例 ・癌科学療法などお気軽にご相談ください。
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