⑫ お薬クッキング 抗がん薬草クッキー編

乳癌薬草漢方薬ブレンドを粉にして、アーモンドの粉と羅漢果
(糖尿病者用天然甘味料)で乾燥し
た自家製クッキー。見かけは馬糞
だけど、美味しい。(自画自賛
肝転移がわかった。3個はまだ
初期に入るだけど・・・
「放射能で切ろう!」決心は一瞬だった。
保険が使えないなら、200万に近い出費
の可能性。でも転移三個までは保険が使え
る。転移3個は十分処置できる範囲だと、、
担当の先生とスタッフさんの明るさのお陰
で、心は不思議と落ち着いていた。


体の型をとって型の完成を待つこと一週間。
型の中にはまって2週間程度毎日通院治療
の予定。患部は全部切り取れる予定。と詳
しい説明を聞きながら、進展の早い肝臓転
移の個数が増えたらどうしよう等、正直な
不安も聞いてもらった。

「放射線処置はこれで終了しました。放射
線の効果は数か月かかって現れます。副作
用が出ることもあります。どんなことでも
気になることがあったら、すぐに病院に問
い合わせてください。」

吹雪の中を放射線治療に通い始めて、治療
最後の日は桜のつぼみが膨らみ始めた中を
自分の足で歩いていた。体がだるく感じる
以外は大丈夫。私、まだ生きている。
骨の中、体内に癌幹細胞は残っているけれ
ど、放射能の副作用も出るとしたらこれか
らだけど・・1つやりきった。
笑いながら歩いたせいか、知らない方数人
から笑顔の挨拶をもらった。
夕焼けの光が眩しかった。

治療中、私は気晴らしのため、苦くて飲み
憎いと感じていた半子蓮と百花蛇舌草のブ
レンド茶を粉に惹いて、アーモンドパウダ
と、羅漢果を甘みに、ココナツオイル少量
をつなぎに、生地を作り、高温乾燥機に、
160度 15分で焼き固めてクッキーを
作った。見掛けは馬糞だ。でも美味しい。
何度か作る内にお気に入りの配合もできた。

「糞くらえ・・・」
と、一人呟きながら口にした。おいしいやん。